77のブログ

aska_burnishstone's diaryのコメント集、【他】

【音楽】   Cocco / Heaven′s hell

 

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 人生はいつ始まったのだろう。

 

誕生し、学校を卒業し、社会人になったが

誕生をした時に「私」の人生が始まったとは言えない。

 

明確な「私」という意識を持って

「私」の人生を始めたのはおそらく20歳だろう。

 

当時、私は進学のため東京に上京したが、

東京という都市にまったく馴染めなかった。

 

地方で、顔馴染みの人が街を行き帰りする中

誰もが知り合いである、友達の友達であるという安心感を持って

生きてきた私にとって東京は、街というより都市であった。

 

自由競争が当然のように肯定され、

電車を待つホームで誰かが転んだとしても手を差し伸べない、伸べれない。

 

相手を助けることは自分を死に追いやることである。

 

自分が転んだ場合、相手に手を差し伸べてもらうのではなく

自分で起き上がるのが当然である以上、相手に手を差し伸べない。

 

優しさとは自分を守ることである。

 

そこには過酷な定言命法が機能していた。

 

昨日、親しかった友人が

友人にとって私が有益ではない人間であると判断すると

これまでの私がなかったかのような態度で素通りする。

 

神の見えざる手は私にとって冷たかった。

 

東京に全く馴染めない中、

毎日のように本を読みながら

生きていることの意味を考えていた。

 

生きることに意味はあるのか?

 

夜中、公共図書館のベンチに座って

サルトルの「嘔吐」を読み、世界に付与された意味が

バラバラ崩れ落ち、物そのものに触れ

とても悲しい気持ちになった。

 

生きることに意味があってほしい。

 

そういう願いだけを持って

私は大学の休みを利用して、2ヶ月ほど沖縄に滞在した。

 

月光荘」という宿にお世話になった。

 

そこは世俗を離脱した

ヒッピーの集まりのような雰囲気や

何かを探しに来ている若者や

新たな恋を探してる女性の情熱があった。

 

ジョンレノンを聞きながら

戦跡を旅して、戦争の悲惨さを見たり、

同世代の若者と友達になったりした。

 

人生とはこうでなければならない。

 

そういった規範の欠如した愉快な連中だった。

 

夜、宿に帰れば泡盛を片手に

互いに将来の夢を語り合った。

 

その中に、私より

10歳ほどの年上の教師の女性がいた。

 

その人は学校の夏休みを利用して

キューバダイビングを楽しむために

たった一人で沖縄にやってきた。

 

人生に喜びを感じ、

すべてに満たされているような人であった。

 

彼女と話すと、

私のすべてを肯定されるような気持ちになり

私は生きる喜びを感じた。

 

私は一方的に彼女を好きになっていたが、

彼女が私より先に沖縄から旅立つことになった。

 

その帰り際に、

自分はcoccoの大ファンで、本当はもう少し残って

coccoのゴミゼロ大作戦に参加したかったんだけどねと

言っていた。

 

coccoのゴミゼロ大作戦とは、

coccoが突然の活動休止から、再スタートするにあたって

沖縄でごみ拾い運動する一環で、行ったコンサートである。

 

私はcoccoに関心はなかったが、

彼女のことが好きで、どうしても彼女をゴミゼロ大作戦に

参加させたかった。

 

そこで、代わりに私が参加して

私の携帯電話を通じてそのコンサートを聞かせた。

 

その当時の記録がDVDに残っている。

 

Heaven's hell (初回限定版) [DVD]

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彼女はとても喜んでくれて

私は本当に幸せな気持ちになった。

 

彼女が帰宅した後の3日間は

一人でどうしようもない寂しさでダイエーのトイレで

泣いていた。

 

結局、この恋は実らなかったが

私はこの恋以前に彼女はいたが、

生まれて初めて人を愛したときであった。

 

生まれて初めて人の役に立ちたいと思った。

 

この経験と共に私の人生は始まった。

 

人生に喜びを感じられなくなったから

人は人生に意味を求める。

 

【哲学】 盗まれたメモ② - 77のブログ

 

最近、

失った光を取り戻すように

沖縄での出来事を思い出す。

 

世俗とは

各々が王になるためのゲームに過ぎない。

 

【哲学】 盗まれたメモ① - 77のブログ

【哲学】 盗まれたメモ③ - 77のブログ

 

労働はつまらない。

 

①終わりのない支配・服従

②労働とは作業である

③生老病死

 

世俗から離脱したくなる時がある。

 

しかし、

それでも私を世俗に留めるものがある。

 

【哲学】 盗まれたメモ④ - 77のブログ

  

 今 やっと

首に手を掛け

やさしい話

手繰(たぐ)ろうと



そう あれは

終末の鐘

鳴らせ どうせ

聞こえない



あなたが

あきらめた海には

そっと星が降って

私が呼ぶ雨に

濡れても



まだ歌ってるよ



あぁ 会いたいな

本当だよ

届くかな

キスを込めて



立ち入るな

風の住む丘

虹に架(か)けた

無理な乞(こ)い



この空に

犇(ひし)めく罪を

鳴らせ 落とせ

穴だらけ



例えば

其の手を振り招き

側に居てほしいと

それでも

大丈夫だなんて



くり返すだけで



あぁ 薙(な)ぎ倒し

踏みつけて

楽園に

キスを込めて



あぁ 会いたいな

本当だよ

届くかな

キスを込めて



あぁ 薙(な)ぎ倒し

踏みつけて

楽園に

キスを込めて