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aska_burnishstone's diaryのコメント集、【他】

【仕事】   会計業界

私は経理職についており

現在も経理職であり、今後とも経理職を続ける予定だ。

 

現在、どういう方向に進もうかを考えながら

これまでの経験を整理している部分がある。

 

それを言葉にしてみたい。

 

これまで経験した

経理職は全部で3種類ある。

 

①そこそこ大きい企業の経理

②会計事務所

③中小企業の経理

 

この三種類の中で

最もしっくりきたのは③中小企業の経理であるが

ざっとこの3種類を振り返ってみたい。

 

①そこそこ大きい企業の経理

 

年商数百億規模の会社であったが、

これだけの規模があれば、経理を一人でやることはなく

経理部長がいて、その下に数十人いるような組織であった。

 

連結会計等は使わず

本支店会計を使う程度の企業であり、

私はその中の一部支店の経理を担当していた。

 

あくまで経理しかやっておらず

給与計算等は人事部が担当する会社であった。

 

この会社の経理は、

大きい会社の中の人員が簿記資格等なく

異動によって配置される程度の事務処理に過ぎず、

はっきり言って楽だった。

 

入社した当初から

何をやればよいかといった

エクセル入力シートがあって

他の部署が持ってきた書類を

タダ入力すればいいだけの仕事であった。

 

日次処理が1時間で終わる。

超絶楽な会社であり、残りの時間は

インターネットを見て時間を潰す程度の仕事であった。

 

月次処理も

月次決算用データを入力するだけであり、

試算表を自分で考えながら作った記憶もない。

 

毎月の支払は

会計ソフトとネットバンキングが

連動している仕組みになっており、

会計ソフトに買掛金を入力すれば

自動的に支払処理される程度のものであり

細かい請求書のチェックなどした記憶がなかった。

 

年次処理はと言えば

比較的大きい会社であったため

会計士が監査に来て、監査を受けたけれども

すべて監査法人が事前にあらすじを書いた通りに進み

予定調和的に監査が終わるようなものであった。

 

会計士って難関のわりに

こんなにつまらない仕事をしてるのかと

当時、思っていた。

 

実際、大企業の経理って

こんなものなのかと少し幻滅した記憶がある。

 

経理とはデータ入力であると

その当時、思っていた。

 

②会計事務所

 

町の中では

中規模の会計事務所で

働いた経験がある。

 

従業員8人程度で

社員は私を含めて男3人で

残りはパートさんという組織であった。

 

クライアント数は約80件あって

3分の1の担当をもたせてもらった。

 

会計事務所の経理はというと

企業のお金を触ることなく、企業の経理を終えた資料を

預かって、それをひたらすら仕訳入力して

試算表を作成した後に、税金を計算するという形であった。

 

その後、出来上がった申告書を

クライアントに持っていって、決算結果を

説明するというのが仕事内容。

 

この他に、年末調整や個人の場合であれば

所得税の確定申告をすることがあった。

 

けっこうな量の仕事を任された割に

はっきり言って面白いと思えたことがない仕事であった。

 

企業の経営にタッチするわけでなく

ひたすら税金を計算するだけの仕事であった。

 

税金を計算するために

試算表を作成し、それに基づいて税金を計算して

企業に計算した通りの税金を納めてもらう。

 

おそらくこれが

大部分の税理士事務所の仕事であろう。

 

タダの作業である。

 

③中小企業の経理

 

従業員数約50人程度の会社で

一人で経理だけでなく労務もやるような会社であった。

 

毎日、預金をチェックし

仕訳を入力すると共に毎月のスケジュールに従って

支払処理、給与計算をし、試算表を自力で完成させる

やりがいのある仕事であった。

 

毎月の決算も毎年の決算もやりながら

経理本来の仕事である「経営管理」の仕事も

できる、充実した仕事であった。

 

これまで経験した中で

最も面白かったのが中小企業の一人経理である。

 

ざっと振り返ると以上のような仕事。

 

私は元々税理士志望であったため

何よりも会計事務所につくことを心から欲していたけれども

実際に会計事務所に行った感想としては

上記の通りで、つまらないものであった。

 

実際に簿記スキル並びに

税法スキルを駆使して決算並びに税務申告をするといった

ある程度の能力を必要とする仕事ではあるが

会計事務所に勤めていては見落としてしまいがちな点はある。

 

例えば、

売掛金並びに買掛金のサイトという考え方。

 

「〇月月末締め△月日払い」といった

比較的誰でも知っている事柄ではあるが

会計事務所にいた場合、そこまで意識せずに決算における

売掛金、買掛金の残高を調べる程度しか気を配らないだろう。

 

が、企業経理になってくると

売掛金及び買掛金サイトというのが重要になってくる。

 

買掛金サイトは、

実際に自分が支払う金額がいくらなのかを特定する

知識になってくるため、絶対に知ってなければならないし

絶対に間違えてはいけない。

 

そして、このサイトというものに基づいて

入出金がある以上、企業の資金繰りを考える上で

絶対にこの知識はなければらない。

 

結局、会計事務所は

決算と税務申告のみであるため

クライアントの資金繰りについて考える必要がないため

この知識はあまり身につかない。

 

また、決算においても

規則通り経理しておけばよく、管理会計スキルを

問われることはほぼない。

 

会計事務所のお客さんが

ほぼ消費税の簡易課税適用会社(年商5千万以下)の

小さい会社であるため、そうなるのもわかるけれども。

 

以上のように、会計事務所にいては

経理本来の仕事である「経営管理」ができないのである。

 

私がいた事務所による部分もあるが

ほとんどの会計事務所は似たようなものであると思う。

 

また、

会計事務所特有の慣習も嫌いであった。

 

丁稚奉公とよく言われるように、

残業しても残業代を払わない、仕事を教えないなどの

無意味な職人気質。

 

税理士試験はたいへんであるとは思うが、

会計事務所の仕事ははっきり言って大した仕事ではないと

思う。

 

ちゃんと教えれば誰でもできる

比較的、楽な仕事であるにも関わらず、

もったいぶってか、自分をすごいと思いたいのか

わからないけれど、ろくに仕事を教えようとしないように思える。

 

会計事務所の仕事は

情熱や信念など必要ない

タダの事務作業に過ぎないのに、

どうもこういう職場が多いように思える。

 

会計事務所は

税理士も事務員も含めて

職人でもなんでもない、タダの事務屋だと

思う。

 

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 おそらくこういう馬鹿を崇めてるから

こういう、つまらない、ブラックなだけの業界になるのだと思う。

 

私は実際に会計事務所に入ってから気づいたが、

正直言って時間の無駄だと思った分が少なくない。

 

決算のためにひたすら仕訳を入力してるとき、

税務申告の際に税法の本を読んでいたとき、

この時間を税理士試験に使えればどれだけ自分の身になるかと

思ったことが何度もあった。

 

井上陽一さんが書いてるように

税理士実務を会計事務所で学ばなければならない

理由はおそらくないように思える。

 

ひとり税理士の仕事術―雇われない・雇わない働き方 仕事も人生も楽しむ税理士

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となると、

何のために会計事務所で働くか?

 

営業のため。

 

それ以外にないと私は思う。

 

その会計事務所に入って

その会計事務所のお客さんを抜き取るため、

自分の顔をお客さんに知ってもらうため。

 

これ以外の目的で

会計事務所に行く意味はないように思える。

 

このように、

私は会計事務所に対して否定的な感想しか

持っていない。

 

これに対して、

中小企業の経理はやりがいはある。

 

基本的に税理士に経理を依頼する企業は

前述した通り、年商5千万円以下の小さな会社が多く

自社に経理担当者を置けない場合が多いが

中小企業において経理担当者を置く場合は

年商数億円以上あるため、経理の規模がまず違う。

 

そして、会計事務所のように

決算、税務申告(場合によっては)をやりつつ

普段の経理処理もするが、何が面白いかというと

利益管理並びに資金管理という「経営管理」本来の仕事が

できることである。

 

ここに経理のやりがいがある。

 

どうやれば利益が出るのか

どうやれば資金繰りがうまくいくか

 

そういった経営分析をしながら

日々、経理しながら会社全体を見通すことに

面白味がある。

 

私の将来の展望としては

経営管理」スキルを伸ばして

現在よりも大きな会社でプレイできればというところだ。

 

現在、年商10億程度の会社を

一人で回しているが、面白いけれども

もう少し大きな会社で「経営管理」をしたいと思っているが

一方で散々けなした税理士の道も考えてはいる。

 

税理士事務所は面白くはないけれども

税理士の最大のメリットである「独立」という可能性に憧れる。

 

時間的余裕を持ちながら、

好きなことを仕事にしたいと思うこともある。

 

税理士資格を取った上で

大きな会社で経理をやるか、又は独立を目指して頑張るかと

悩んではいる。

 

道は依然と険しいけれども、

私は自分のやりたいことだけやって生きていきたいと

思っている。