【仕事】 プロフェッショナリズム a.k.a 意識高い系
「いたいコンサル すごいコンサル」という本を
先日、読んでいたが、読み返したい部分があって
図書館から再び借りて読んでみた。
いたいコンサル すごいコンサル 究極の参謀を見抜く「10の質問」
- 作者: 長谷部智也
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2016/09/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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【仕事】 いたいコンサル すごいコンサル / 長谷部智也 - 77のブログ
前回のレビューで書いたように
著者は10の質問を挙げることで
コンサルの腕の良さを問い正す術を書いている。
その中で私が見落としていた質問が一つあった。
⑥現在のわが社の戦略で誤っている点、見逃している点は何ですか?
この質問をすることで、
「経営者の意志に反して意見を述べれるか」を聞きたい。
私はこの本を
ざーっと読んだだけで見落としていたが、
この本の目玉は⑥の質問を発することにあると気づいた。
この本の「はじめに」に
現在のコンサルタント業界に対する
著者の憂いが記されている。
本来、コンサルタントとは
経営者の良き相談役として、
クライアントの意に反してでも
人と違うことをクライアントに言えないと負けといった
意識を、存在価値として強く持っていたが
現在、コンサルタントが大衆化した結果、
見栄えのよい、世間受けのする優等生として、
クライアントの言うことを何でも聞く
下請け業者に成り下がってしまった、と。
本来のコンサルタントとは
ハードワークも厭わず働き、
たとえ経営者の意志に反することであっても、
直言することができる、
職業倫理に則った集団であるべきである、と。
これを言いたいだけのために、
この本は書かれたのだということに気づいた。
そして、
私はこういった主旨の本を読んだことがある。
私の原点でもある、この本である。
皆、揃って誰もが通ったことがある
大手渉外事務所を目指す、短期司法試験合格者。
楽して稼げる仕事を大量に下請することで
巨大化することを目指す、法律事務所。
誰もやったことのない
仕事をすることではなく
平均点を取ることで、
体裁の良い優等生に甘んじることを嫌うスタイル。
これこそ
私が当時思い描いていた
「意識高い系」のもとになった生き方である。
2016/10/21 mixがやっと7曲終わりました。 - 77のブログ
お金のためでなく、人のためでなく、
仕事のために仕事をしている人といった印象を抱く。
これがプロフェッショナリズムなのだと思う。
顧客や経営者の意志に反して
意見を述べることでお金をもらう存在。
どうしたらこういった仕事ができるのだろうか。
私は以前会計事務所にいたことがあるが、
税理士という仕事が死ぬほどつまらない仕事に思えた。
日本のほぼすべての
会計事務所は税務署の下請業者に過ぎない。
おそらく法律事務所も
裁判所の下請業者に過ぎないのだろう。
どうしたらこういった仕事ができるのだろうか。
当時、荒井先生は
野心に答えを求めていたが
私はその答えを責任に求めたい。
私は以前、
責任の根拠を
約束に求めたことがあった。
実際に、
今でもそう思ってる節があるが、
実感を伴って責任とはそういった安いものではない
という拒否反応を感じている。
レヴィナスを通じて
責任対する理解を改めて深めたいと思う。
交換しえない自我である
私が私であるのは、ただ自分で
責任を負う限りにおいてのみです。
私はすべての人にとって代わることは
できますが、しかし、誰一人として
私にとって代わることはできません。